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ニューロフィードバックとは
ニューロフィードバックとは、脳波を計測し、その情報を使ってリアルタイムで映像や音を変えることで、脳が望ましい状態に自律的に学習できるようフィードバックをするトレーニング方法です。これは「脳のトレーニング」であり、脳が自然に変化し適応する能力、神経可塑性(neuroplasticity)に基づいたものであるため、外部から電流を加える脳刺激とは異なります。
様々な国のオリンピック・パラリンピックチーム、NASAの宇宙飛行士トレーニングセンター、F1チーム、アメリカ海軍・陸軍・海兵隊、セリエAミラノ等のサッカーチーム等で活用されていて、能力開発の点から注目を浴びている最新のトレーニング法です。当社マナーズは、(社)臨床ニューロフィードバック®協会よりセラピストとして認定を受けております。

セッション中には何が行われますか?
セッションでは、1つまたは数個の小さな金属製の電極を頭皮と片耳(または両耳)に装着します。電極は水溶性のペーストで固定され、脳波(EEG)が増幅器を通じて記録されます。なお、脳に電気が流れることは一切ありませんのでご安心ください。
この増幅器はパソコンとつながっていて、専用のソフトウェアがリアルタイムで脳波を解析します。脳波が目標とする範囲に入ったとき、音や映像といった「フィードバック」が表示され、脳に「今の状態はよい」と知らせる仕組みです。
初回セッションでは、脳波の特徴や目標とするパターンを確認・設定します。脳が目標の状態に近づくと、視覚や聴覚の変化を通じて報酬が与えられ、脳がその状態を徐々に学んでいくというトレーニングになります。
1回のセッションは準備も含め約30分。3分ほどの短いセグメントに分けて実施し、その合間にセラピストと体験を共有します。終了後は電極を外し、頭皮についたペーストを拭き取ります。最後にその日の様子を振り返り、次回までの課題などを話し合います。
ニューロフィードバックはどのように機能するのですか?
ニューロフィードバックは、脳が「集中している」「リラックスしている」等、望ましい脳波の状態になったときに、音や映像でポジティブなフィードバックをリアルタイムに返すトレーニングです。これにより、脳は「この状態がいいんだ」と少しずつ学習していきます。この仕組みは「オペラント条件づけ」と呼ばれる学習の原理に基づいていて、薬を使わずに、脳の働きそのものを整えていく方法です。脳波の変化が行動の改善を促し、その行動の成功体験がさらに脳の安定につながると考えられています。
ニューロフィードバックは必ず効果がありますか?
多くの場合、ニューロフィードバックは何らかの効果をもたらしますが、その程度は個人や症状によって異なります。
どのような症状に効果がありますか?
ニューロフィードバックは脳の調整障害に起因するさまざまな症状に対して効果があるとされています。例えば、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、不安障害、不眠症などの睡眠障害、学習障害等です。加えて、アスリートや芸術家、ビジネスプロフェッショナルに対する「ピークパフォーマンストレーニング」にも活用されており、集中力・思考力・ストレス耐性の向上に寄与します。
効果が現れるまでどれくらいかかりますか?
初回のセッション後すぐに何らかの変化を感じる方もいれば、10〜20回のセッションを経てから改善を感じる方もいます。初期段階では変化が一時的な場合もありますが、継続することでより持続的かつ安定した効果が得られるようになります。
効果は持続しますか?
多くの方にとって効果は長続きします。ニューロフィードバックは一時的な刺激ではなく、「学習」によって脳の状態を変える方法です。
自転車の乗り方のように、一度身についたらなかなか忘れないものと似ています。脳が学んだ新しいパターンやよりよい状態は、日常生活の中でも自然と維持されていきます。
副作用はありますか?
ニューロフィードバックは身体の中に何かを入れるわけではなく、あくまで脳の学習に基づいているため、副作用はほとんどありません。人によっては頭痛や倦怠感、夢の変化などの反応を経験される方がいらっしゃいますが、一時的ですぐに収まることが殆どです。